アメブロの『夢追人日録』に続いて、同じくアメブロの『シニアのコラボ』を閉じるに際し、何年ぶりかで、『シニアのコラボ』を読み返す。長短合わせて90編余りのポエム集だが、自分で言うのもおこがましいけれど、よくできていると思えるのもあり、短詩で気に入っているのを幾つか、このサイトで公開することにする。因みに、近い将来、両方ともPOD出版する予定。


禅海の偉業をこの目で確かめんとて、耶馬溪なる青の洞門を訪ねる

人間の

岩をも通す信念を

証して見せる青の洞門


臼杵の磨崖仏を拝観しての帰り、電車の中で高校生の一団を見る

何故ああも

だらしない恰好したいかと

眉ひそめて見やるずり下げファッション


長年心にかかりし墓参を済ませ、何がなし心軽くなりて詠める

旅の帰路

亡き友人の墓に参り

三十余年の不参を詫びる


日課にスロージョギングを始めて二年目の晩春のある日、満月を愛でて詠める

暮れなずむ

宇治川沿いの堤防を

月めがけて走るシニアの心


鋭さに魅せられ、且つ、恐れを抱き

中天で

何を切らんとするか

三日月よ 

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