深夜、何か月ぶりかで、iPhoneで、3代目古今亭志ん朝の「柳田格之進」を聴く。江戸時代の武士道をテーマにした人情噺だが、何度となく聴いて、あらすじはよく知っているのに、語り口の巧妙さに引き込まれて、一席終わると、感動のあまり、ついほろりとしてしまうのである。

 感動的という点で似ているのが、「宗泯の滝」で、こちらの方は、人情噺ではなく、江戸時代に腰元彫という彫金で名を馳せた名人の一代噺で、芸能ならぬ芸術をテーマにした演目といえるだけに、感動は深いところから湧いてきて、思わず嗚咽してしまう程なのである。

 『夢追人日録』で、「ブログに落語をテーマにした記事を書くのもそれほど遠い未来ではない」と書いて以来、もう何年になるだろう。「HOME」にも書いたように、「八十路を過ぎてもなお夢を追い続ける夢追うシニア」が、「落語をテーマにした記事を書く」時がようやく来たようである。 

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